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従業員が私傷病により欠勤した時の健康保険手続きまとめ

法改正

従業員が私傷病で長期間休業しなければならなくなった場合、慣れていないと何をすべきなかわからないのではないですか?

 

きちんと手続きすれば、健康保険から給付を受けられる可能性が高いです。

 

適切に対応し、従業員が復帰するまでのサポートをしてあげましょう。

 

休業中の医療費

 

入院して手術となると、医療費がかさむことが考えられます。そんな時のために、健康保険には高額療養費という制度があります。

 

高額療養費とは、医療費の支払いが収入に応じた上限額までで収まるという制度です。一度本人負担額の全額を支払い、上限額との差額を後ほど請求するというのが基本的な流れです。しかし、後ほど返ってくるとはいえ、一度負担額の全額を支払うというのは従業員にとって負担が大きくなります。

 

そこで、限度額適用認定証というものがあります。先に限度額適用認定申請をし、限度額適用認定証が届いていれば、健康保険証と限度額適用認定証を病院の窓口に提示することで、限度額までの支払いですみます。

 

認定証は申請後1〜2週間後に指定の住所に届きます。入院や手術の予定がわかった時点で限度額適用認定申請を早めにやっておくことをお勧めします。

 

上限額や申請書の様式は以下のリンクから参照してください。

 

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/g2/190125/k_gendogaku_190125.pdf

 

休業中の生活費

 

休業中は給与収入がなくなることがほとんどなので、別のところから収入がなければ生活ができません。健康保険では、休業中の生活補償として傷病手当金が支給されます。

 

傷病手当金を受給するためには様々な要件がありますが、特に重要なのは以下の2点です。

 

・休業中に給与が支払われていないこと

・休業中に労務不能であることを医師が証明してくれること

 

申請のスケジュールとして、4月1日から休業が始まったケースを例にあげて説明します。

 

傷病手当金は休業の実績に対して支給されるので、すぐに申請することはできません。一般的には1ヶ月ごとに、給与の締切日に合わせて申請することが多いようです。

 

1ヶ月ごとに申請する場合、5月になったら、4月1日から4月30日の間に労務不能であったことを、医師に証明してもらう必要があります。所定の申請書の4枚目を病院の窓口に提出しましょう。証明を書いてもらえたら、残りの申請書を記入して健康保険協会に提出しましょう。

 

何事もなく審査が通れば、受理されてから2週間程度で指定の口座に振り込まれます。休業が長期化する場合は、この手順を毎月繰り返します。

 

支給額の正確な算出方法や申請様式は以下のリンクを参照してください。

 

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/g2/cat230/190313/k_shoute_190313.pdf

 

休業の原因が病気ではなく怪我の場合、怪我が業務災害ではなく私傷病であることを証明するために、初回申請の際には負傷原因届も一緒に提出しなければならない場合もあります。

 

業務災害の場合は健康保険ではなく労災保険の手続きをしなければなりません。

 

様式は同じく以下のリンクを参照してください。

 

https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/honbu/g2/190125/k_fusyougenin_190125.pdf

 

まとめ

 

いかがでしょうか。

 

長期休業時に必要で、一般的な健康保険手続きを紹介しました。

 

長期休業の際、従業員は様々な面で不安に思うでしょうから、健康保険手続きの面では不安を感じさせないよう、会社でサポートしてあげてください。

 

また、今回解説したのはあくまでも一般的なケースです。自社で発生したケースに応じた適切な対応をしたい場合や、手続きを自社で行う余裕や時間がない場合は、労務管理の専門家である三交会にお任せください。

 


 
 
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